*ポスター(QRコード付き)
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【日時】 |
2023年5月20日(土)13:30~16:00
Zoomを用いたオンライン講演会です。(要・事前登録) |
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【講師】 |
李賢晙(武蔵野大学人間科学部(教養教育)教授)
【講師 プロフィール】
崔承喜研究者。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。
小樽商科大学准教授を経て、現在、武蔵野大学人間科学部(教養教育)教授。
主な著書に、『「東洋」を踊る崔承喜』(勉誠出版、2019年)ほか多数。 |
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【参加手続き】 |
参加費無料、ただし2023年5月18日(木)までに事前登録が必要です。
下記のウェブフォームまたはメールでの登録をお願いいたします。
開催日までに、事務局よりメールでウェビナーのURLをお知らせします。
・ウェブフォームでの事前参加登録は、こちら
・お問い合わせ cks@iags-cks.c.u-tokyo.ac.jp(東京大学韓国学研究センター事務局)
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【注意点】 |
・本講座は、Zoomによるオンライン講座です。講座参加のため、事前にZoomのインストールをお願いします。→Zoomダウンロードセンター
・ Zoomの操作方法や接続不備については恐れ入りますが、 Zoomのヘルプセンターをご活用ください。
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【主催】 |
東京大学総合文化研究科 グローバル地域研究機構 韓国学研究センター
JFEアジア歴史助成「チマチョゴリをめぐる日韓の歴史―支配から連帯へ」
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【協力】 |
崔承喜研究会
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【講師から】
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朝鮮の花・崔承喜、日本と朝鮮を生きる
-戦前の活躍を中心に-
李賢晙(武蔵野大学)
崔承喜(1911~1969)は、戦前の日本で活躍した朝鮮出身の舞踊家である。崔は、秋田県山本郡下岩川村出身で日本のモダン・ダンサー石井漠(1886~1962)の弟子となり、1926年3月に初めて来日した。当時、石井漠は東京の武蔵境に舞踊研究所を構え、後進を育てながら日本全国はもちろん、朝鮮や台湾、そして中国各地で舞踊行脚を行っていた。崔は石井漠の京城公演の際に弟子入りをし、それ以降日本を拠点として、第二次世界大戦中にもかかわらず、世界各地で舞踊活動を行った立志伝中の舞踊家である。
崔承喜の活躍した時代は、不幸にも朝鮮が日本の植民政策の下に置かれ、満州事変、日中戦争、そして太平洋戦争へと突き進んでゆく激動の時代であった。植民地の争奪から始まった世界の覇権争い、日々苛烈さを増してゆく帝国主義の時代に、崔承喜の朝鮮舞踊は燦然と輝いた。当時の切迫した世界の動向を鑑みれば、崔承喜の織りなす華やかな舞踊芸術が、どうして賞賛を浴びたか、あるいは不思議に思われるかもしれない。しかし、そのような時代だからこそ、人々は心の憩う場所を必要とした。
かくも非凡な人生を駆け抜けた崔承喜は、韓国、日本、中国、北朝鮮では、崔承喜をテーマにした舞台、小説、ドキュメンタリー、ドラマ、ミュージカルなど、様々な文化コンテンツが現在に至るまで数多く制作され、近現代における東アジアの文化的、歴史的な関係を比較考察する上で重要な手掛かりとなっている。本講演会では、以上の歴史的な事実を踏まえながら、崔承喜の当時の様々な資料(写真、雑誌、映画、絵画、小説等)を通し、植民地体制下における朝鮮文化のありようを紹介する。さらに当時の資料から浮かびあがる崔承喜をはじめ、兄崔承一、夫安漠の活動に注目し、彼ら朝鮮のプロレタリア文学者らが、朝鮮の近代化への努力を文学に留まらず、新たに舞踊芸術を通して展開する過程や工夫、さらにそこから生じる葛藤等を合わせて見直してみたい。 |