日韓国際シンポジウム「政府間合意以後の慰安婦問題」
2016年7月31日(日)
 
【日時】 2016年7月31日(日) 13時~18時30分

【場所】 東京大学駒場Ⅰキャンパス(教養学部)21KOMCEE-Westレクチャーホール

【言語】 日韓同時通訳

【後援】 韓国学中央研究院

【無料】 事前登録なし

【主催】 東京大学グローバル地域研究機構アジア地域研究センター韓国学研究部門

・趣旨
2015年末に慰安婦問題に関する日韓政府間合意が成立したにもかかわらず、日韓双方でそれを無効化させるような力学が少なからず働き、先行きは不透明である。というのも、政府間合意をめぐる解釈は両極に分かれ、合意後に問題が解決に向かっている明らかな兆しが見えない。「合意は最終決着であり、完全に決着がついたので、もうこれからは一切問題にするべきではない。それにもかかわらず、それを認められないのであればもはやどうしようもない」という主張がある。その一方で、「当事者やその支援運動が要求した『法的責任』も、それに基づく『賠償』も認められていない不十分なものであるため、合意は無効だ」という主張がある。
こうした状況の中、東京大学韓国学研究部門は、慰安婦合意やそれをめぐる主張を一刀両断に否定するのではなく、いかに、政府間合意に魂を込めて活かしていくのかということを課題として考え、本シンポジウムを企画した。研究や活動分野、また立場や考えが異なる専門家が集まり意見を交換することで、より良いアイディアを出すための一歩を踏み出せるのではないかと考えている。本シンポジウムは、お互いが一同に会し互いの意見を聞き、理解することで、意見の差を埋めて慰安婦問題そのものを解決するための智恵を出しあうことを目標としている。日韓関係および韓国研究を専攻する学内の学生だけでなく、学内外の皆さまにもお越しいただき、共に考察を深め、日韓関係の今後について共に考えていきたい。

【プログラム】
Ⅰ 第1セッション   総合司会 長澤裕子(東京大学)
①13時~13時10分  開会の挨拶 木宮正史(東京大学) 【日本語】 【한국어】
②基調報告 13時10分~14時10分  
李元徳(国民大学 財団理事):「和解・癒し財団」設立とその方向 【日本語】 【한국어】
和田春樹(東京大学名誉教授):「日韓政府合意を完成させ改善する道を考える」 【日本語】

Ⅱ 第2セッション「慰安婦合意をどのように評価するのか」14時15分~15時45分
司会 木宮正史
パネリスト
渡辺美奈(WAM 女たちの戦争と平和資料館)
岸俊光(毎日新聞) 【日本語】 【한국어】
箱田哲也(朝日新聞)
南基正(ソウル大学) 【日本語】 【한국어】
呉泰奎(ハンギョレ新聞) 【日本語】 【한국어】
金昌禄(慶北大学) 【日本語】 【한국어】

Ⅲ 第3セッション「和解・癒し財団」に何を望むか 15時55分~17時25分
司会 外村大(東京大学)
臼杵敬子(日本の戦後責任をハッキリさせる会)
花房俊雄(「慰安婦問題」に取り組む福岡ネットワーク)
吉澤文寿(新潟国際情報大学)
朴喆煕(ソウル大学)
韓恵仁(成均館大学)
鄭在貞(ソウル市立大学)
南相九(東北アジア歴史財団)

第3セッション 総括 17時25分~18時25分
司会 木宮正史
第1・第2セッション登壇者全員

閉会辞