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国際シンポジウム「日韓における民主主義の変容と世論をめぐって ―― 新たな市民的公共圏と政治変動」
2013年3月30日
 
 

日韓のデモクラシーとその未来に関心のある皆さんへ

 東日本大震災から2年が過ぎ、この間、日本国内のみならず、近隣アジア諸国の中国や韓国でも政権交代が起き、さらに米国では第二次オバマ政権が発足しました。共産党一党支配を堅持し、形の上では「人民独裁」の代表形式をとる中国の場合は別にして、特にOECD(経済協力開発機構)に属する日本と韓国は、いわゆる「自由民主主義」(リベラル・デモクラシー)の政治システムを分かち合っている隣国同士です。もっとも、リベラル・デモクラシーの実態は、両国の政治制度やその機能、市民社会と政治空間の関係、選挙と政党の関係、世論と代表の関係、情報行動と投票行動との結びつきなどの違いに対応して、両国の間でかなり異なっています。
しかし、そのような違いにもかかわらず、そこには今日、リベラル・デモクラシーが抱える共通の問題や危機があることも事実です。特にグローバル化の進展の中で、リベラル・デモクラシーはどのような構造的、制度的な問題を抱 えているのでしょうか。それはまたそれぞれの国の世論や情報行動とどのような関係にあるのでしょうか。またこうした問題は、日韓それぞれの社会でどのように発現し、両者の間にどういった共通点と違いがあるのでしょうか。さら に日韓におけるリベラル・デモクラシーの危機は、日韓関係や北東アジア地域の国際関係にどんな影響を及ぼすことになるのでしょうか。
現代韓国研究センター発足からほぼ3年、これを記念してセンターでは、「日韓における民主主義の変容と世論をめぐって―新たな市民的公共圏と政治変動―」というタイトルで国際シンポジウムを開催することになりました。ドイ ツや韓国、日本の、政治学や社会学、社会情報学やジャーナリズムで活躍する第一級の碩学や研究者、ジャーナリストをゲストスピーカーやディスカッサントとして迎え、上記のような問題に取り組み、日韓両国のデモクラシーの未来 を展望してみたいと思います。ご関心の方々はふるってご参加ください。

東京大学大学院情報学環・現代韓国研究センター長
姜 尚 中


日時場所

・日時:2013年3月30日(土)13:00~18:10
・会場:東京大学本郷キャンパス・福武ホール【地図】
・主催:東京大学大学院情報学環・現代韓国研究センター
・後援:韓国国際交流財団、アシアナ航空、ワンアジア財団
プログラム

■12:30-13:00 開場
■13:00-13:10 開会
総合司会 李愛俐娥(東京大学大学院情報学環特任教授)
開会挨拶 姜尚中(東京大学現代韓国研究センター長)
■13:10-14:30 基調講演
Claus Offe(クラウス・オッフェ;Hertie School of Governance教授)
「リベラル・デモクラシーの危機と革新―熟議は制度化できるのか」
崔章集(チェ・ジャンジプ;高麗大学名誉教授)
「市民運動的政治観に対する一つの批判―2012年12月の韓国大統領選挙を中心に」
■14:30-14:40 休憩
■14:40-16:20 第1セッション:新しい公共圏と日韓の政治変動

司会 姜尚中(東京大学大学院情報学環教授・現代韓国研究センターセンター長)
討論 韓相震(ハン・サンジン;ソウル大学名誉教授)
崔章集(チェ・ジャンジプ;高麗大学名誉教授)
杉田敦(法政大学法学部政治学科教授)
木宮正史(東京大学大学院情報学環教授・現代韓国研究センター副センター長)
■16:20-16:30 休憩
■16:30-18:10 第2セッション:選挙とメディア
司会 木宮正史(東京大学大学院情報学環教授・現代韓国研究センター副センター長)
報告 高選圭(コ・ソンギュ;韓国中央選挙管理委員会教授)
「韓国における選挙と世論政治」
橋元良明(東京大学大学院情報学環教授)
「日本における情報行動の変化と若者の政治関心」
討論 金忠植 (キム・チュンシク;韓国放送通信委員会副委員長)
谷口将紀(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

・参加方法:申込不要・無料
・お問い合わせ先
東京大学大学院情報学環現代韓国研究センター
こちらのフォームからお問い合わせください。